電磁誘導探傷検査(ラインキャット) 検査概要 配管の腐食及び割れ検査を目的とした装置であり低周波電磁誘導法の原理を利用している。センサー部は適用配管径により32チャンネル(有効幅400mm)と16チャンネル(有効幅200mm)を適用する。非接触探傷であるため、接触触媒が不要であり、塗装剥離等の前処理も不要である。塗装、コーティング材、ナイトステン上部からの探傷が可能である。 従来、配管の腐食検査においては、定点肉厚測定が主流であったが、測定定点以外の局部腐食に対しては、野放しにされてきた。また、全面超音波探傷により評価可能であるが、工期、費用の面で実情に合わないのが現実である。電磁誘導試験では、配管全面探傷を目的とし、工期、費用の面で、十分にメリットのある検査が可能です。 検査原理 低い周波数(5~27Hz)の交流励磁を試験体(カーボンスチール)にかけると欠陥による磁束漏洩が発生し、これをコイルセンサで検出、位相変化、振幅変動を解析することで欠陥の体積に比例した出力を得られる。 電磁誘導センサ部では、コイル径が6mmと小さいことから欠陥検出分解能が高く、面積で正規化することで欠陥深さを求めることができる。縦軸に位相値、横軸に振れたセンサー数をプロットした較正曲線から欠陥深さを求める。 装置の特徴 ・非接触探傷が可能。 ・コーティング剤、防食テープ、ライニング上から探傷が可能。 ・減肉波形がリアルタイム評価可能→超音波探傷にて即時、確認可能。 ・貫通欠陥を含む局部腐食の検出能力に優れる。 ・バッテリー電源使用にて現場での取り回しが容易。 ・欠陥位置決め精度±5mm。 ・配管周方向のクリアランス60mm以上で探傷可能。 <装置の構成> <較正曲線> <探傷波形> <探傷波形>